間違いやすい文法「たり~たり」の正しい用法・使い方。具体的な文例も掲載

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【例文あり】「たり~たり」の使い方・用法。プロでも間違える文法をレクチャー

この記事を読めば「たり~たり」の文法の使い方・用法がわかります。

たくろー
どうも。札幌のwebライター、たくろーです。企業メディアで編集長をしてます。

僕は普段、仕事でライターさんの原稿を編集してるんですが、かなり多いのが「たり~たり」の文法の使い方の間違い

もちろんメールとかLINEとか、そんなんだったら何でもいいんですが……原稿として世に出すなら、ちょっと意識して正しく使っていきたいですね。

というわけで、僕自身の復習も兼ねつつ、プロのwebライターでも間違えがちな「たり~たり」の使い方を解説していきます。

この記事が役に立つ人

  • 仕事で文章を書く人
  • ブログを書いている人
  • 正しい文法を知りたい人

いちど理解すれば簡単ですので、ぜひマスターしておきましょう。

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目次

\この記事を書いた人/

たくろー
ブロガー
関西から札幌に移住してきました。会社ではWebメディアの編集長を。家では無心でブログを書き続けるブロガーとして生きています。以前はブラックなアパレル企業で人事やエリアマネージャーの仕事をしていて、退職代行からの電話を受けたことがあります。「一つの会社とか収入源に依存しない働き方がいいよね」というスタンス。著書『Webライターが書いてはいけない文章28選』

【文法】並列の「たり~たり」の正しい使い方・用法

並列の「たり~たり」の正しい使い方・用法

「~たり、~たり」は、動作を並べるときに使う文法。使いどころが沢山あって便利に使えますよね。

前提として、このように「たり~たり」と繰り返す言葉は「口語」です。たとえば論文や研究資料など、フォーマルな書類では使うのは避けましょう。

さらに、使い方にはちょっと注意が必要です。

僕はブログを書いたり写真を撮りながら、日々を過ごしています。

上記の例文のように並列の動作を並べるとき、「たり」を片方にだけ(1回だけ)使うのは、日本語の文法として間違いです。

並列の動作を示すときに、「~たり~たり」というように助詞「たり」を繰り返し使って表現することがあります。

近頃の常用表現では「たり」を一度だけ使っている文章をよく見かけますが、並列の関係にある文節は「たり」を繰り返しつかうのが本来のルールです。

2015年 インプレス 唐木元 『新しい文章力の教室』より引用

僕の大好きな本『新しい文章力の教室』でも上記のように記載されている通り、けっこう間違えることが多い文法なんです。

横並びの動作が続くときは「たり~たり」と並べる

僕はブログを書いたり写真を撮ったりしながら、日々を過ごしています。

今回の例文だと、

  • ブログを書く
  • 写真を撮る

という二つの動詞が並列でならんでいるので、上記のように「書いたり~撮ったり~」と「たり」を重ねる必要があります。

「書いたり、撮っています」のような使い方は間違いというわけですね。

並列で続かないときは、無理に「たり」を並べなくて良い

僕はブログを書いたりしながら、日々楽しく過ごしています。

上記の例文のように並列の動詞が続かず1回で終わる場合は「たり」も1回でOK

むりに動詞を重ねる必要はありません。

たくろー
でも、「ブログを書い”たり”ってことは他は何してるん?」って具合に、ちょっと情報がフワっとします。

具体性のあるデータを示すときには具体的な動詞を並べた方が説得力が出ます

上記のように2回目以降の動詞を省略するのは、ゆるい文章にしておいたほうが良いですね。

「たり」はいっぱい並んでもいい

僕はブログを書いたり、写真を撮ったり、ときにはデータの集計作業をしたりと、忙しい毎日を過ごしています。

動詞を重ねる場合は、上記のように「たり」を3つ以上重ねてもOKです。

でも「たり」が増えれば増えるほど文章が複雑になるというデメリットも。あまり多くなるようであれば、文章を区切ったり、組みかえたりする方が良いかもしれません。

「たり~たり」の具体的な使い方は主に5種類

「たり~たり」の具体的な使い方は主に5種類

こんな風によく使う「たり~たり」。ここで一度、具体的に使うシチュエーションを整理しておきましょう。

普段は特に意識せずに使ってると思いますが、よく出てくる場面は主に5種類です。

  • 強調
  • 目まぐるしさ
  • 他にもいろいろあるとき
  • なんとなく他にもあるとき
  • 注意喚起

強調するための「たり~たり」

同じニュアンスの言葉を「たり~たり」と繰り返すと、強調するような表現になります。

例文

  • 飛んだり跳ねたり
  • 煮たり焼いたり

一度だけ書くよりも、その動作をおおげさに表現できます。ちょっとコミカルに書くシチュエーションが多いでしょうか。

目まぐるしさを表す「たり~たり」

対照的な言葉を繰り返すことで、目まぐるしさを表す表現になります。

例文

  • 晴れたり、曇ったり
  • 泣いたり、笑ったり

シーンが正反対にコロっと変わることで、なんとなく慌ただしい様子を表せますね。

他にもいろいろあったことを表す「たり~たり」

通常の用例では、他にもいろいろあったことを表す表現になります。

例文

  • ブログを書いたり、写真を撮ったり
  • 寝たり、遊んだり、勉強したり

この他にもいろいろあったけれど、代表的な動作が「~たり、~たり」である。というニュアンスになります。

「ブログを書いたり、写真を撮ったり」なら、他にも編集作業をしたり、おやつを食べたり、という言葉が暗に隠れているイメージですね。

なんとなく他にもあったことを表す「たり」

動作を一つだけ書く「たり」だと、繰り返すよりも「曖昧」なニュアンスを表現できます。

例文

  • 写真を撮ったりする
  • ブログを書いたりする

「写真を撮ったり…あと何するの?」とちょっとモヤっとするかもしれません。でも日常会話なら、このくらいで良いかもしれませんね。

注意喚起するとき、柔らかくするための「たり」

例文

  1. ブログを書くな
  2. ブログを書いたりするんじゃない

上記の2つの言葉を比べると、①の断定表現よりも、②の「~たりするな」という言葉の方が柔らかい印象ですよね。

さらに①ではブログを書くことだけを禁じているのに対して、②だと他にも似通った行為をやんわりと禁止するニュアンスがあります。

ちょっと濁しながら注意喚起するときに便利ですね。

「たり~たり」を他の表現に言い換える方法

「たり」を他の表現に言い換える方法

「たり~たり」を使っていると、どうしても語呂のわるい言葉に当たることがあります。

「書いたり」「撮ったり」という動詞なら良いのですが、「~したり」となる言葉を組み合わせて使おうとすると、ちょっと収まりが悪いと。

たくろー
たとえば「編集したりしています」となると、「したりして」の語呂が気持ち悪いですよね。

さらに、そもそも「たり」は口語です。フォーマルな場やビジネスメールでは別の言葉を使いたいところ。

そんなときにスムーズに言い換えられる、言葉のバリエーションをご紹介します。

「~や、~など」への言い換え

「ブログを書いたり、写真を撮ったりして過ごす」→「ブログの執筆や、写真撮影などをして過ごす」

「~や~など」へ言い換える場合、「動詞」を「名詞」に変換する必要があります。

たくろー
僕が仕事でライターさんの書いてくれた記事を編集してるとき、「これ苦手な人多いな…」と感じます。
  • ブログを書く→ブログの執筆
  • 写真を撮る→写真撮影

これがもっともベーシックな言い換え方法で、基本的にはこのテクニックだけ覚えておけばOKです。

めっちゃ使いますので、苦手な方は訓練しておきたいですね。

文章を分割するタイプの言い換え

「ブログを書いたり、写真を撮ったりして過ごすのが好きだ」→「ブログを書き、写真を撮る。そんな風に過ごすのが好きだ」

フォーマルからはかけ離れてしまいますが、上記のように表現してもおもしろいですね。

長い文章を分解する場合にも使えますので、ここぞというときに使ってみて下さい。

「~もあれば、~~もある」への言い換え

「ブログを書いたり、写真を撮ったりして過ごす」→「生活の中で、ブログを書くこともあれば、写真を撮ることもある」

ちょっとニュアンスが変わるのでシチュエーションは選びますが、場合によっては言い換えの候補にしても良いでしょう。

たくろー
なんとなくぶっきらぼうな印象になりますね。

「たり~たり」の用法・使い方まとめ

「たり~たり」は、動詞を並列で並べるときにとても便利です。

論文やビジネスメールなど、フォーマルな文書以外ならいつでも使いどころがありますので、ぜひマスターしておきたいですね。

ちなみに、この記事の冒頭でも少しだけ引用させて頂いた『新しい文章力の教室』は超・良書です。もし日本語の文法をちょっと気にしたいなら、読んでおいて損の無い本ですね。

また、文章の練習には「ブログ」がピッタリです。下記の記事では「職務経歴書に書けるレベルのブログの作り方」も解説していますので、ぜひ参考にしてみて下さい。

他にも文章に関する記事を沢山用意していますので、こちらもあわせてチェックしてみて下さい。

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この記事を書いた人

関西から札幌に移住してきました。会社ではWebメディアの編集長を。家では無心でブログを書き続けるブロガーとして生きています。以前はブラックなアパレル企業で人事やエリアマネージャーの仕事をしていて、退職代行からの電話を受けたことがあります。「一つの会社とか収入源に依存しない働き方がいいよね」というスタンス。著書『Webライターが書いてはいけない文章28選』

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