退職代行はクズ?非常識、迷惑、卑怯って言い過ぎじゃない?

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退職代行を使った社員はクズ?いや、会社が時代遅れだっていう話

どうも、たくろーです。

「退職代行を使うなんてクズだ!」とする論調があります。

人の感情ですから、なかなかコントロールできるものではありませんが、とはいえ「誰がどんな理由で言ってんの?」は気になるところです。

そもそもそれって「退職代行」という手段に向けられるものなの?なんてことも気になりましたので、意見を整理してまとめてみました。

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\この記事を書いた人/

たくろー
ブロガー
関西から札幌に移住してきました。会社ではWebメディアの編集長を。家では無心でブログを書き続けるブロガーとして生きています。以前はブラックなアパレル企業で人事やエリアマネージャーの仕事をしていて、退職代行からの電話を受けたことがあります。「一つの会社とか収入源に依存しない働き方がいいよね」というスタンス。著書『Webライターが書いてはいけない文章28選』

退職代行はクズ?

退職代行はクズ?

今回全国の男女1,000名にアンケート調査を実施し、退職代行のイメージ調査を行いました。

その結果「退職代行を使うのはクズだと思う」と回答した人は1,000名中わずか63名(6%)のみ。かなりマイノリティな意見だとわかりました。

調査期間:2021年5月20日〜2021年5月21日
調査対象:15歳〜49歳の男女1,000名(平均年齢 30.6歳)
対象内訳:10代200名/20代300名/30代300名/40代200名
調査地域:全国
調査委託先:クロスマーケティング社

退職代行は、言ってしまえば郵便局と同じような代行サービスです。郵便局は手紙を届ける手間を代行してくれますが、退職代行は退職手続きを代行してくれます。

では退職代行のサービス運営者、あるいはサービス利用者が総じてクズなのかというと、それは流石に短絡的ですよね。

実際に何かしらの被害を被った人からすれば「退職代行使うなんてクズだ!」と言いたくなる気持ちになるとは思いますが、そもそもそれって「退職代行」という手段に向けられるべき感情なの?というのも疑問です。

結局のところはバックれた状況とか環境とかによって変わってきますから、論じるべきは「バックれ」についてかなとは思います。

退職代行をクズだとする理由と論点

退職代行をクズだとする理由と論点

ではどういう理由から、退職代行はクズだと主張しているのでしょう。まとめると3つの論調がありますので、ここを理解しておきましょう。

非常識である

まず「退職代行を使うなんて、非常識だ。なぜなら退職は自分で申し入れるものだからである」とする論調があります。

たしかに普通に辞める人は、普通に退職届を書いて、普通に上司に退職を申し入れるものですから、イレギュラーであることは否めません。

ただその上で「普通の辞め方ができない職場環境のこと想像したことある?」という話になってきます。

あくまでその人がやめたきっかけとか背景の話になってきますから、「退職代行を使った」という手段の話を「非常識」とするのは、短絡的かもしれません。

無責任である

次に「退職代行を使ってバックレるなんて無責任だ。例えば引き継ぎとか一通りしてから辞めようよ」といった論調もあります。

責任の所在の話をし始めるなら、まずは雇用契約上のことがあります。ここは退職代行が一通りクリアしますので、問題ないとしましょう。

次に「職場内でやってた仕事内容」に関する責任の話になってきますが、これはもう状況によりますから、退職代行という手段は関係なくて「バックレ」の行為に関する話になってきます。

そもそも職場環境を整えるのも企業の責務ですが、退職代行を使われるような状況だとすれば、会社側が環境に対して「無責任」だった可能性が高い。これを忘れてはいけません。

退職代行はそんなブラックな職場環境で困っている人のセーフティネットですから、「無責任か否か」については、お互い様という話になります。

卑怯だしモラルがない

次に「退職代行を使うなんて卑怯だ。サイキンノワカモノは本当にモラルがないなあ」という感情論ぶっちぎりの意見もあります。

「卑怯」はさすがに卑屈な感情すぎますよね。「え、自分も退職代行で辞めたかったの?じゃあ辞めたら?」と言いたくなる意見です。

モラルの観点なら、他人の辞め方にガヤガヤ言う方がノーマナーですし、そもそもそんなこと言ってる人こそ、気づかずにパワハラをしてしまっていそうなイメージがあります。(※偏見です)

僕が以前にいた会社は、退職代行を使って辞める社員がいるようなところでしたが、やっぱり会社の文化が超ノーモラルでしたよ。

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退職代行をクズだと言いたくなる気持ちを考えてみた

退職代行をクズだと言いたくなる気持ちを考えてみた

では具体的に、どんな人が「退職代行なんてまじクズだ!勘弁しろ!」と言ってるのか。これを立場別に考えてみました。

雇用主が「退職代行なんてクズだ!」と言う気持ち

まずは雇用していた人ですね。会社の社長、あるいは店のオーナーなど。

「いきなり仕事ほっぽりだしてバックレるとかまじクズかよ!手続きもめんどくせえし、なんかもう、めんどくせえじゃねえか!」

という具合です。

しかしそこが「退職代行を使われるような職場だった」という事実を忘れてはいけません。ぶっちゃけお互い様ですから、「クズとか言う前にまともな職場にしろよ!」と反論したいところです。

上司が「退職代行なんてクズだ!」と言う気持ち

次に、退職代行を使って辞めた人の上司が「クズが!」と言ってしまう気持ちを考えます。

「退職代行でいきなり辞めるとか、俺の評価下がるし、仕事回らないじゃねえか!また休日出勤だよ!ところで俺の出世どうなんのーー?」

こんなところです。

これはケースバイケースですね。退職代行を使って辞めるにあたり、その上司になんら非がなければ、いわば悲しき犠牲者です。もし上司に原因があったなら自業自得ですけどね。

そもそも誰かが辞めた穴を埋めるのは会社がやるべきことですから、その怒りの矛先をどこに向けてもらうべきなのか……なかなか難しいところです。

同僚が「退職代行なんてクズだ!」と言う気持ち

次に、退職代行を使って辞めた人の同僚が「あのクズ野郎が!」と言いたくなる気持ちを考えてみます。

「あいつ退職代行で辞めやがった!俺に仕事回ってくるじゃねえかこのクズが!また残業だよ!せっかくマッチングアプリで出会った子と約束してたのにダメになったじゃねえか!!!」

こんなところです。

例えば穴埋めで残業せざるを得なくなったとか、一気に仕事がめちゃくちゃ増えたとか、そういうことがあれば純粋な犠牲者ですよね。

何も影響ないのに「あいつクズだよね」なんて言うのは意味不明ですが、実際にダメージが入っていたら、クズだと言いたくなる気持ちはわかります。

「言われたところで」という感じではありますが、甘んじて受け入れるほかありません。

部下が「退職代行なんてクズだ!」と言う気持ち

次に、退職代行を使って辞めた人の部下が「あの人まじクズだったな」と言いたくなる気持ちを考えてみます。

「え?上司がバックれたってどう言うこと?なんか仕事振られてたけど、これどうすればいいのかわかんないし、上からはカバーしてくれとか言われたし、まあまあ迷惑なんですけど……」

こんな感じです。

部下がめちゃくちゃモンスターだったなら加害者な場合もありますが、だいたいは純粋な犠牲者ですよね。

さらに上の上司から「とりあえずお願い」と仕事を無茶振りされることも考えられますので、「クズが!」と言いたくなる気持ちもわかります。

これも「言われたところで」という話ですが、甘んじて受け入れるほかなさそうです。

友人や第三者が「退職代行なんてクズだ!」と言う気持ち

次に退職代行を使った人の友達とか、あるいは全然関係ない第三者が「え、クズすぎん?」と言ってしまう気持ちを考えてみます。

「仕事は責任持ってやるべきだし、退職代行つかって辞めるなんてクズじゃない?ちゃんとやりなよ。」

はい、これは意味不明です。「お前関係ねーじゃん。オカンかよ。」で終了。

退職自体は法的なルールが決まっていて、退職代行は基本的にその辺りをクリアして退職させてくれますから、特に利害関係のない人がどうこういうのはナンセンスです。

結論:退職代行がクズかどうかなんてどうでも良くない?

退職代行がクズだとかどうとか言うよりも、そもそもの職場環境だったり、その人に「バックれよう」と思わせた状況だったり、そちらを考えるべきですよね。

ある意味では「バックれ」も考慮して、誰かいなくなっても回るような職場環境を作っておくのが、会社側に求められることなのかもしれません。

(まあ「そんなのできねーよ!」ってなるとは思いますけど、少なくとも仕事が属人化するのは良くないですよね。)

退職代行で辞めた人がいても「あっそう、ふーん」で終わるくらいの余裕のある会社で働きたいものです。

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この記事を書いた人

関西から札幌に移住してきました。会社ではWebメディアの編集長を。家では無心でブログを書き続けるブロガーとして生きています。以前はブラックなアパレル企業で人事やエリアマネージャーの仕事をしていて、退職代行からの電話を受けたことがあります。「一つの会社とか収入源に依存しない働き方がいいよね」というスタンス。著書『Webライターが書いてはいけない文章28選』

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