表記ゆれとは?具体例やデメリット、具体的な対策を解説

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どうも、たくろーです。

「表記ゆれってなに?指摘されたけど、どう対策すればいいかわからない……」

「表記ゆれが悪いとは聞くけど、実際どの漢字を開くと良いんだろう?」

と悩んでいるあなたへ、具体例を用いながら「表記ゆれ対策」をわかりやすくお伝えしていきますね。

表記ゆれがあると、読者の脳みそに負担をかける「読みにくい文章」になってしまいます。

たくろー
ブログでも、ビジネスメールでも、マニュアルでも、論文でも、どこでも「表記ゆれはNG!」なんですよね。

ちょっと気をつけて表現を統一すれば読みやすくなるなら、そりゃあ対策した方が良いですよね。

読者にとって読みやすい文章を書くために「表記ゆれ」への理解を深め、効果的に対策していきましょう。

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目次

\この記事を書いた人/

たくろー
ブロガー
関西から札幌に移住してきました。会社ではWebメディアの編集長を。家では無心でブログを書き続けるブロガーとして生きています。以前はブラックなアパレル企業で人事やエリアマネージャーの仕事をしていて、退職代行からの電話を受けたことがあります。「一つの会社とか収入源に依存しない働き方がいいよね」というスタンス。著書『Webライターが書いてはいけない文章28選』

表記ゆれとは?

表記ゆれの4つのシチュエーションを解説しているイラスト

同じ言葉は、統一すべきです

「表記ゆれ」とは、同じ意味の言葉がさまざまな表記で記載されていること。

表記ゆれがある文章は「統一感」がなくて読みにくいことがほとんどですし、場合によっては全く違った意味に捉えられてしまうこともあります。

例えば「行う」「行なう」は、表記ゆれがおこりがちな言葉ですね。

昨日は記事の執筆を行なった。今日は過去に書いた記事のリライトを行う予定だ。

こんな風に表記ゆれがおこると、読者が無意識に「ん?さっきの言葉とは違う使い方なのか?」と考え始めてしまって、シンプルに読みにくくなるんですよね……。

だから表記ゆれは、とにかく避けた方が良いとされています。

そんな表記ゆれが実際におこるシチュエーションは、大きく4つ。順番に見ていきましょう。

  1. 「名詞の表記方法」における表記ゆれの例
  2. 「送り仮名」の違いによる表記ゆれの例
  3. 「開く漢字」の不統一による表記ゆれの例
  4. 「違う意味の漢字」の使い分けによる表記ゆれの例

1. 「名詞の表記方法」における表記ゆれの例

好みや気分で「名詞の表記方法」を使い分けることでおこる「表記ゆれ」が、もっとも多い例ですね。

たくろー
特に個人ブログだと、気分によって言葉を使い分ける人も多いと思います。

例えば、下記のような表現の違いですね。

名詞の表記ゆれの具体例リスト

  • 犬・イヌ・いぬ・わんこ
  • 私・わたし・あたし
  • パソコン・PC
  • Wi-Fi・ワイファイ・wifi
  • YouTube・ユーチューブ
  • 筋トレ・トレーニング・筋力トレーニング

同じ記事の中でたくさんの表記が出てくると、文章に統一感がなくて綺麗じゃありませんし、やっぱり読みにくくなります。

同じものを指す名詞は統一できると良いですね。

2. 「送り仮名」の違いによる表記ゆれの例

webサイトでとても多いのが「送り仮名」が統一できていないことによる表記ゆれです。

例えば過去には文化庁から「本則」とされていた言葉も、時代によって使い方が変わっていくことがあるんですよね。

たくろー
あとは「意味が混同しないなら、別に略してもいいよ」とされている送り仮名もあります。

そんな背景から「本則(正しい)」とされる送り仮名と「許容(使ってもいいよ)」とされる送り仮名に分かれているのが、表記ゆれがおこる原因。

特にwebサイトでよく表記ゆれしやすい「送り仮名の付け方の違い」を、具体例としてリスト化しました。

本則 許容
押さえる 押える
聞こえる 聞える
終わる 終る
変わる 変る
暮らす 暮す
起こる 起る
当たる 当る

※参考:文化庁『送り仮名の付け方』

3. 「開く漢字」の不統一による表記ゆれの例

雑誌や新聞、webサイトでは「漢字を開く」というテクニックが使われています。

これは「読みにくい漢字は、読みやすいように”かな・カナ”で表現しよう」という、読者のためのルールみたいなものですね。

「開く漢字」については、一般的に使われるルールも、そのサイト独自に取り入れているルールも様々あって、どれが100%正しいというわけではありません

たくろー
だからこそ、サイトや記事単位で統一しておきたいですね。

よく開く漢字の具体例をリストにしました。

開く漢字の具体例リスト

  • 沢山→たくさん
  • 是非→ぜひ
  • 何故→なぜ
  • 暫く→しばらく
  • 時々→ときどき
  • 並びに→ならびに
  • 且つ→かつ
  • 〜して頂く→〜していただく
  • 〜する事もある→〜することもある

※参考:共同通信社『記者ハンドブック』

4. 「違う意味の漢字」の使い分けによる表記ゆれの例

同じように使われている言葉でも、実は漢字の表記の違いで意味が変わってくるものがあります。

そんな言葉は「あえて使い分ける」あるいは「統一してしまう」という認識が大切ですね。

こちらも具体例をリストで用意しましたので、ぜひチェックしてみて下さい。

複数の表記のある言葉 使い方の違い
体・身体(からだ) 「体」は肉体のみを。「身体」は精神と肉体を表現する。
会う・逢う(あう) 「会う」は、とある人物や団体と。「逢う」は大切に思っている一人の人物と対面すること。
足・脚(あし) 「足」はくるぶしから先。「脚」は太ももの付け根から足先まで。
歌・唄(うた) 「歌」は歌詞がついている音楽。「唄」は日本の伝統音楽。
思う・想う(おも・う) 「思う」は考えること。「想う」は感情を強調する表現。(しかし「想」は常用漢字ではないため、公的文書では使わない。)
影・陰(かげ) 「影」は光が当たることで地面などに浮かぶ物体の形。「陰」は光がさえぎられた場所のこと。

※参考:コトバンク

表記ゆれがあることのデメリットとは

表記ゆれはなぜダメなの?表現が統一されていないデメリットとは

ではそもそも「表記ゆれがあると何がいけないんだ?」という話になると、筆者目線と読者目線でいくつかの理由があります。

表記ゆれがルール化されていないことでおこる「デメリット」を知っておきましょう。

シンプルに読みにくい

冒頭でもお伝えしましたが、表記ゆれ表現がルール化されていないサイトや記事は「読みにくい」と思われます。

「思う」と「想う」がランダムに混在していたり「行なう」と「行う」が混ざっていたりすると……無意識にですが、読む人の脳が混乱するんですよね。

なので、基本的には「読者のために」表記ゆれを防ぐルールを作っていけると良いでしょう。

その言葉が違った意味で捉えられてしまうかもしれない

読みにくいだけでなく、表記ゆれがあることで「違う意味」に捉えられてしまうのは良くありません。

例えばランニングで鍛えられるのが「体(肉体)」「身体(精神と肉体)」か、という違いは、些細なようですが話の根元に関わってくるような大切な情報です。

明確に使い分けるか、そのサイト単位ではどちらかの言葉に統一してしまうか、というような配慮ができると良いですね。

ライターが混乱して作業が遅くなる

何人ものライターさんを抱えるメディア限定の話になりますが、表記ゆれのルールを設定しておかなければライターさんが混乱して、書くスピードが遅くなります

編集者も毎回似たような部分をチェックする必要がありますし、そもそもルールがなければ校正もできません。

たくろー
僕が働いている会社でも、サイト単位の表記ゆれ表現のルールは作ってますよ。

とはいえ一人でブログを書いている人も、ある程度のルールを設定しておいた方が迷いが出なくて済みます。

ぜひ設定してみて下さい。

検索クエリがブレる

SEO対策という意味でも、表記ゆれが頻発するのはあまりよくありません。

例えば狙う対策キーワードの表記がブレてしまうと、検索結果に大きく影響することがあります。

例えば「犬・イヌ・わんこ」はすべて同じ意味ですが、Googleで検索すると全く違う検索結果が返ってきます。


「犬」の検索結果

「犬」の検索結果


「イヌ」の検索結果

「イヌ」の検索結果


「わんこ」の検索結果

「わんこ」の検索結果


その記事内でメインに取り扱う言葉は表記を統一して、狙ったクエリで検索される記事を目指していきたいですね。

表記ゆれを避けるための「表記ルール」の作り方

表記ゆれを避けて文章を統一するための「表記ルール」の作り方

それでは表記ゆれを避けるために、実際に文章を統一していく方法をお伝えしていきます。

といっても「表記ルールを作る」ということに他なりません。

表記ルールを作るには、どんなことを考えればよくて、何を参考にすればいいのか?

という部分を解説していきますね。

表記ゆれをチェックすべきポイントを把握しておく

そもそも「表記ゆれ」がどんなタイミングでおこるのか把握しておかなければ、ルールなんて作れません。

ここまでに解説してきた内容を「おさらい」しながら、あらためて表記ゆれをチェックすべきポイントを知っておきましょう。

こんな表記ゆれをチェックしよう

  • 名詞の表記(例:犬、イヌ、わんこ)
  • 送り仮名の違い(例:行う、行なう)
  • 意味の違い(例:体、身体)
  • 開く漢字(例:暫く、しばらく)
  • 数字・漢数字の違い(例:1個、一個)
  • 口調(例:だ・である、です・ます)
  • 元号と西暦(例:令和元年・2019年)
  • 金額表示(例:100円・¥100)
  • 半角・全角

このあたりですね。

とはいえ最初から全部に手をつけたら、確実に挫折します。少しずついきましょう。

そのサイトでよく使う言葉まわりを統一する

まず一番に手を付けるべきは「そのサイト全体でよく出てくる言葉」ですね。今すぐにでも表記ゆれを防いでいきましょう。

例えばこのブログでは「文章術」の話題を多く取り扱っています。

そこで僕が「文」「文章」の2つの言葉をなんとなく使い分けていたら、何がなんやらわからなくなりますよね。

たくろー
ちなみに文は「句点(。)」で区切られる一文を。文章は「文が連なったかたまり」のことを指しています。

これが別に文章術に関係のないメディアで、ふと書く程度なら「文」だろうが「文章」だろうが問題ありません。

そうそう、気づきましたか?

この見出しの中の文章では、同じ意味を持つ「サイト」「ブログ」「メディア」という言葉をランダムにいれてみました。

こんな風に言葉が散らばっていると、読むのがストレスになりますので……まずは「よく使う言葉」から統一していきましょう。

「開く漢字」「送り仮名」を統一する

次に「開く漢字」「送り仮名」については、その言葉が出てくるたびにルールに追加していくことをおすすめします。

というのも、わざわざ「よし、今からルールを作ろう」と思って考えても効率悪いんですよね。

実際に書きながらじゃないと「生の表記ゆれ」がわかりませんので、実際に出てきたものをルール化していくと良いでしょう。

あるいは、送り仮名に関しては文化庁の発表している「送り仮名の本則」に合わせるのも有効です。

迷ったときは信頼性のある情報に頼る

表記ルール作りに迷ったときは、自分だけで考えずに信頼できる情報ソースに頼りましょう。

まず辞書のように使えるのが、共同通信社のベストセラーである『記者ハンドブック』です。

新聞で使われる表記ルールがまとめられていますので、迷ったときは記者ハンドブックにあわせておけば間違いありません。

その他、辞書代わりに使えるサイトをいくつかご紹介しておきますので、ぜひ表記ゆれに関するルール作りに役立ててください。

表記ゆれチェックにおすすめのツール2選

表記ゆれチェックにおすすめのツール2選

実際に表記ゆれを避けるためのルールを作ったとしても、実際に書くうえでは必ずミスがおこりますし、チェック漏れも発生します

そこで便利なのが、表記ゆれを一括でチェックしてくれるツールですね。

無料で使えるシンプルな機能のツールと、有料で高機能なツールをご紹介しておきますので、ぜひ取り入れてみて下さい。

【無料】文章構成と表記ゆれチェックツール

【無料】文章構成と表記ゆれチェックツール

文章構成と表記ゆれチェックツール」は、GoogleChromeの拡張機能として使える表記ゆれチェックツールです。

たくろー
わざわざツールを立ち上げる必要もありませんので、めちゃくちゃ楽ですね。

独自辞書を設定できますので、自分たちで設定したルールで運用できて最高です。

Chromeを使っている方は、まずはこれでOKですね。

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文章構成と表記ゆれチェックツール
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【有料】文章作成アドバイスツール「文賢」

【有料】文章作成アドバイスツール「文賢」

「文賢」は文章を書くときに総合的にサポートしてくれるチェックツールです。

たくろー
表記ゆれルールにあわせてチェックするだけなら、完全にオーバースペックではありますね。

でも「もっと良い文章を書きたい」「もっとライターのクオリティを均一化したい」という目的を叶えるには、文賢のようなツールに頼るとめちゃくちゃ効率が良くなります。

そもそも表記ルールを自分で考える必要もありませんし、世間一般で読みやすいとされるルールで統一してくれるのが良いですね。

月額で利用できますので、もっとクオリティを上げたい方はチェックしてみて下さい。

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表記ゆれを避けて、もっと読みやすい文章を書いていこう

表記ゆれは、なんであれ避けた方が良いでしょう。

書きやすくなりますし、読みやすくなります。

ぜひ表記ゆれをチェックするルールを設定して、もっと読みやすい文章を書く工夫をしていってくださいね。

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この記事を書いた人

関西から札幌に移住してきました。会社ではWebメディアの編集長を。家では無心でブログを書き続けるブロガーとして生きています。以前はブラックなアパレル企業で人事やエリアマネージャーの仕事をしていて、退職代行からの電話を受けたことがあります。「一つの会社とか収入源に依存しない働き方がいいよね」というスタンス。著書『Webライターが書いてはいけない文章28選』

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